"第2のイチロー" が現れるかも? 新庄監督が表明した「支配下選手全員に一軍出場の機会を与える」方針に漂う期待感

コラム

 

北海道日本ハムファイターズの新監督に、新庄剛志氏(49)が就任しました。就任早々、様々な斬新なアイデアを披露していますが、その中のひとつに心を揺さぶられるものがありました。

 

11月5日の自身のツイッターに以下のコメントを掲載した新庄監督。

 

 

来季、支配下選手全員を1度は一軍のグラウンドに立たせることを約束したのです。その11月5日現在、支配下選手は去就未定の外国人を含めて60人。ドラフト会議で指名した選手を合わせると69人にアピール機会を与えるというものです。

 

日本球界はもちろん、米球界でもこんなことを実施した(する)指導者はいないでしょう。

 

新庄は、阪神の二軍、メジャーリーグでもマイナーを経験しました。そこで、1度も一軍を、1度もメジャーを経験せずにユニホームを脱いで、球界を去っていった選手たちを数多く見ています。ケガや力不足などいろいろな理由があったでしょうが、悔しさは同じ。そういう思いを残させないためにも、1度はチャンスを与えようというのです。

 

ここで思い出されるのは、オリックスを率いていたときの仰木彬監督(故人)です。「先入観なしに白紙で選手を見るには、結果を出す場をつくるしかない」として、オープン戦で二軍選手にも平等にチャンスを与えました。

 

その中に前監督から "振り子打法" を否定されていたイチローや田口壮がいました。2人はオープン戦でガンガン打って、一軍に定着したばかりか、優勝にも貢献しました。

 

この仰木監督の考えのさらに上をいく、一軍で全員にチャンスを与えるなどは前代未聞。それだけに第二のイチローや田口壮が現れる可能性は高まるというものです。

 

「ユニホームを脱いでお金を稼ぐのは大変。だったら、もっとユニホームを着ている時に稼いでおけば良かったと思う」という新庄監督。お金を稼ぐためのチャンスを与えてくれる指揮官のために、選手が目の色を変えることは間違いないでしょう。

 

これは、ひょっとしたら、ひょっとするかも……。

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