ついにモラハラ父がDV!?…大人気ドラマ『二月の勝者 -絶対合格の教室-』カリスマ塾講師の名言に学ぶ“中学受験・親のメンタル対処法”と子どもの“やる気スイッチ”

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岸田雪子氏が子育て周辺の課題を取り上げる連載「岸田雪子のBloom Room」。笑顔の“つぼみ”を花開かせる小部屋です。今回は中学受験を描いた人気ドラマ『二月の勝者 -絶対合格の教室-』注目します。

 

 

今クール注目の中学受験ドラマ『二月の勝者 -絶対合格の教室-』には、心に響く名言が数多く登場します。俳優の柳楽優弥さん演じる主人公の "スーパー塾講師・黒木蔵人" は、「子どもは金脈」「合格のために最も必要なのは、父親の経済力と母親の狂気」と、ドキリとする言葉を発する一方、根底にある子どもたちへのまなざしは温かく、親が学べるものも多いのです。

 

 

 

第7話では、生徒の父親が息子に自己流の教育を押し付け、妻に暴言、ついにDVか……という衝撃の展開に。

 

現実社会でも、親が "教育虐待" に走ってしまう事件が発生するほど、中学受験は "親のメンタル" が試されます。そんな "親のメンタル対処" に役立つ一言が、黒木の名言にもありました。

 

 

 

私が注目したのは、サッカーに熱中してきた6年生の男の子が、受験を始めようかという体験授業のシーン。テストを受けてみたものの結果は34点と振るわず、肩を落とす少年の答案用紙を見た黒木は、こう声をかけます。

 

「この答案は、解こうと粘ったのがよくわかる答案です。スポーツか何か、長い期間取り組んできたものがあるんでしょう。粘って頑張った経験がある人は、受験でも強いですよ」

 

結果ではなく、プロセスを見よ。とは日常の子どもへの声かけでも重要なポイントです。たとえ✖印だらけの答案用紙でも、「粘ったあと」という「努力した軌跡」に着目する心がけは、親の理性を保つ上でも大切な視点ですね。

 

 

 

かく言う我が家も2年前に長男が中学受験を経験し、模試の偏差値を見るたびに心が揺れたものでした。長男はとにかく「字が汚い」のが悩みのタネ。「6」だか「0」だか自分でも読めないような数字を書いて計算ミスが続いていたころ、塾の先生から意外な言葉を頂いたことがありました。

 

「君はとっても手が大きいね。きっと力強い字が書けるはずだよ」

 

以来、息子は「力強く書く」ことを意識するようになり、注意力が増して、少しずつですが、ていねいに字が書けるように変化したのでした。

 

できないところではなく、できるところ。本人が持っている「強み」を探して言葉にすること。それはきっと「どうしてできないの」とか「こんなんじゃ△△になっちゃうよ」なんて脅し文句よりもずっとずっと有効な "やる気スイッチ" にもなるのだと考えさせられたのでした。
(子どもへの声かけ法については、12月出版予定の拙書に詳しく記していますので参考にされてみてください)

 

 

1点刻みで全国の小学生が序列化される中学受験は過酷です。ドラマで黒木が放つ「第一志望校に合格する受験生は全体の3割だけ」という言葉は、実際に私も塾の先生から何度も聞きました。

 

だからこそ "御三家合格" "いずれは東大合格" といった「結果」だけを子育ての目標とせず、「君自身の成長をちゃんと見ているよ」というゆるぎない価値観を大切にしたいものです。それがきっと、家族が笑顔で二月を迎えられる、キーポイントになるのだと私は思います。

 

 

 

最後に。我が家は受験中、NEWSさんが歌う名曲「UR not alone」に何度も励まされました。『二月の勝者 -絶対合格の教室-』のテーマソングは、NEWSさんの新曲「未来へ」。パワフルな歌声は受験生とご家族の大きな力になってくれそうですね。

 

 

 

 

 


『二月の勝者 -絶対合格の教室-』次回 第8話

 

12月4日(土)よる10時放送

 

<見どころ>

激しい物音と悲鳴の後、突然切れてしまったΩクラス島津順の母・優子(遠藤久美子)の電話。ただ事じゃない様子に、黒木(柳楽優弥)と佐倉(井上真央)は桜花を飛び出して島津家へ駆けつけると、家の前にはパトカーが数台停まっていた。

家の中は家具や調度品が散乱していて、その中にただ一人座り込む父・弘(金子貴俊)の姿があった。弘が言うには順(羽村仁成)と優子は家を出て行ったと…。
その後、順を連れて桜花を訪れた優子。黒木はとにかく優子を落ち着かせようとするが、優子は弘との離婚を口にする。中学受験どころではなくなってしまう島津家。

優子は順と一緒にしばらくの間実家で過ごすことを決め、その間順は塾を休むことに。
一方、桜花では生徒の保護者面談が行われ、各家庭の希望や事情に合わせて常に完璧なプランを提案する黒木。それに加えて校長の業務や無料塾・スターフィッシュの運営も抱えている黒木は、連日人知れず夜遅くまで仕事を続ける。

そんなある日、校長室で倒れている黒木を発見する佐倉。抱き起そうとする佐倉だったが、黒木はその手を振り払う。そして黒木からある任務を託されるのだった。黒木を放っておけない佐倉は思わず灰谷純(加藤シゲアキ)を頼って連絡をする。
後日、桜花を訪れた順は、受験を辞める決意をしたという。しかし、順の本当の気持ちを見抜いている黒木は、優子と順にある提案をする…。

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ジャーナリスト・東海大学客員教授

岸田雪子

キャスター・ジャーナリスト。東海大学客員教授。日本発達心理学会員。早稲田大学法学部を卒業、東京大学大学院情報学環教育部修了後、日本テレビ入社。報道局社会部記者、政治部記者として事件・災害・教育・医療・...

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