『錦鯉』の大躍進にあやかった「おじさんブーム」は今、本当にキテいるのか? それとも単なる幻想なのか?

コラム

 

朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)が、1月のマンスリーエンタメプレゼンターとして『M-1グランプリ2021』の覇者となり、只今大ブレイク中のお笑いコンビ『錦鯉』を起用──長谷川雅紀(50)・渡辺隆(43)と『M-1』史上最年長の優勝コンビである二人はこの年末年始、各局のバラエティ番組から引っ張りだこ状態で、また、2021年大晦日の『NHK紅白歌合戦』では特別企画枠で俳優の松平健(68)が『マツケンサンバ!!』を披露したり、2020年から配信されている近藤芳正(60)主演のYouTubeドラマ『おやじキャンプ飯』が好調だったり……と、新たな「おじさんブーム」が到来しているのではないか……との声がチラホラ聞こえつつあるという。

 
そんななか、『めざましテレビ』が10〜20代の女性にアンケートを実施したところ、「おじさんをかわいいと思ったことがある」と答えた人が(130人中)約6割に達したという結果も出ており、同番組に出演していた『錦鯉』の二人は「時代が来ましたね!」とコメント。MCの三宅正治アナ(59)も「おっさんパワーで頑張りましょう!」と大いに盛り上がっていた。

 
ところが、「海外セレブ・国内エンタメの“オンリーワン”をお届けすること」をコンセプトとするニュースサイト『Tech insight(テックインサイト)』によると、これら一連の「おじさんブーム」に対し、ツイッターでは

 

「正直おじさんがブームなんじゃなくて、錦鯉がたまたまおじさんだったってだけだよねw」

 
「錦鯉がブームになっているだけで、世間のおじさんはただのおじさん」

 
「おじさんブームじゃなくて、錦鯉ブームでいいのでは?」

 
「トレンドにあがっている“おじさんブーム”とはなんぞや…聞いたことないぞ」

 
「若い女性の間でおじさんブームとかテレビで流すのやめてほしい。勘違いする奴増えそう」

 
……ほか、極めて厳しい声が続々と寄せられている……らしい。

 
さて。ここまでの経緯(いきさつ)をザッと振り返ってみて……今年還暦を迎える“おじさん”である私もいくつか物申したいことがあるわけだが、まず「おじさんが若い世代から愛されたい」がために「かわいい」を目指すのは、戦略としてはまったくもって正しい……と思う。もうあらゆるメディアで何度も主張し続けてきたロジックだが、

 
「LEON的な“ちょいワル”系ダンディを目指しても、単なる都合のいいカモに成り下がるだけ! 中高年男子は年輩だからこそ“若い世代から真剣になにかを学ぼう”といった謙虚さを心がけるべき」

 
……であって、その真摯な姿勢がひいては“かわいさ”へとつながっていくのだ。

 
ただ、『錦鯉』がブームになっているからといって安易に「おじさんがモテるようになった」とおおはしゃぎするのは、ネット住民の皆さまによるご指摘のとおり、いささか早計、無邪気すぎるのでは……と、私も思う。“もてはやされている”のは、あくまで「M-1優勝」という明確なる結果を出した“おじさんたち”であって、さしたる結果も出していないおじさんへの評価までもが便乗的に一変するわけもない。今回の“ブーム”からおじさんがもらえたのは、

 
「自分を信じ、日々を精進すれば、年齢なんか関係なく結果を出せることだってある」

 
……といった“勇気”だけであり、その“実証化”こそが、今回『錦鯉』が果たした最大の功績なのである。

 
あと、最後に! 前出したツイッターの文言に「勘違いする奴増えそう」ってえのがあったが、仮にも年上である人間のことを「奴」呼ばわりするは何事か!! せめて「勘違いする人」くらいにとどめておくのが、最低限の礼儀なのではなかろうか。

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